どうでもいい仕事は放置すればいい

「やらなければいけない」と頭ではわかっているのに、なかなか取りかかれない。そんな“先延ばし癖”に心当たりはありませんか?

仕事、家事、自己投資、どれも重要なことのはずなのに、いつの間にか「明日でいいか」が口ぐせになってしまう。

多くの人が抱えるこの習慣。実は“怠けている”のではなく、真面目で責任感が強い人ほど陥りやすい傾向があるのです。

大事なことほど動かなくていい

先延ばしの厄介なところは、どうでもいいことよりも「本当にやりたいこと」や「大事なこと」ほど、着手が遅れやすいことです。

たとえば「新しいスキルを身につけたい」「動画を編集して発信してみたい」「本格的に副業を始めたい」など。やりたい気持ちは確かにあるのに、「準備が整ってから」「もっと時間が取れたら」と、何かしら理由をつけて先送りしてしまうのです。

これは、自分の中でその目標に対する期待値が高くなりすぎてしまっている状態で、「中途半端にやりたくない」「やるからには成果を出したい」という想いが、結果的に自分の行動を止めてしまっているのです。

本能だから諦める

この先延ばし癖の背後にあるのが、“現状維持の本能”です。人間の脳は本来、変化や負荷を避け、安全で慣れ親しんだ状態を維持しようとします。

つまり、新しいことに挑戦する時や、大きなエネルギーが必要なことに対しては、自動的に「やらなくていい理由」を探してくるのです。

この状態が続くと、やるべきことが常に“未完了”として頭に残り続け、集中力やモチベーションがじわじわと削がれていきます。

これはスマホで複数のアプリを開きっぱなしにしているようなもので、思考のメモリを無駄に消費しているのと全く同じです。

まずは10秒でできることをやってみる

先延ばしを克服するために効果的なのが、「10秒アクション」という考え方です。これは、“まず10秒でできることだけをやる”というシンプルなアプローチ。

重要なのは、最初の一歩のハードルを極限まで下げることです。たとえば、ジョギングが続かないのであれば、シューズを履くだけ。原稿が書けないのであれば、タイトルだけ決める。勉強をしたいのであれば、教科書を開く。

たったこれだけ?と思うかもしれませんが、行動を起こすと、脳は「動いた」という事実に反応し、やる気を後から生成してくれます。

つまり、「やる気が出たから行動する」ではなく、「行動したからやる気が出る」という順番を意識することが、先延ばし癖を打破するための突破口になるのです。

とりあえず、やってみる

完璧主義が強い人ほど、「やるならちゃんとやらなきゃ」と思いがちですが、これも行動を遅らせる原因です。そこでおすすめなのが、(仮)で「決めて」(仮)で「行動」することです。

「今日はこの作業を“とりあえず15分だけ”やってみよう」「この案を“仮”で考えてみよう」と、自分に“試し”の許可を出してあげる。すると、気負いがなくなり、自然と体が動き出します。

一度でも動き出せば、「あれ、思ったよりできるかも」と自信が生まれ、行動の継続につながります。小さな達成感を積み重ねることが、習慣化への一番の近道なのです。

自分を責めなくて良い

取り掛かり始めても、「なぜできないんだ」と自分を責めないことも物事を遅らせないためには重要です。先延ばしは意志の弱さではなく、脳の性質や環境、習慣の問題なのです。

やる気が出るのを待たず、10秒で動けるタスクを用意する。完璧を目指さず、「とりあえずやってみる」マインドを持つ。終わりではなく“始まりのハードル”を下げるなど、根性論ではなく“仕組み”で解決します。

「先延ばし癖」は、誰にでもあるからこそ、そんな自分を“悪”と決めつける必要はありません。むしろ、先延ばしの背景には「大切にしたい気持ち」や「自分を守る無意識の判断」が潜んでいることが多いのです。

まずは一歩、たった10秒の行動から、未来は変わり始めます。

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